トイレの故障で一番多いのは、水漏れです。トイレタンクにはたくさんの水が入っているため、水漏れすると床が水浸しになってしまいます。トイレ使用後に流す水の量は、新しいタイプのものでも約8リットル、古いタイプのものでは18リットルにもなるので、水漏れを止めないと階下にまで影響しかねません。
トイレタンクが水漏れしたときに、実際にどのように対応したか、自分で実際に修理した方はどのようなことをしたのか、自分で対処するにはどうしたら良いかなどをご紹介します。
目次
トイレタンクからの水漏れで起きるパニック
トイレの中を見てみるとタンクから水が次々にあふれ出ていて起きたての頭はパニックに。
そんな時、考えてしまいがちなのが床の水をどうにかしないと、と言うことですね。でも床の水をいくらタオルなどでふき取っても水は次から次へとタンクから流れ出ているのです。
床が水浸しになっていたら、まず第一に取らなくてはならない行動は止水栓を止めることです!
水漏れの原因は置いておくにしても、水を流れっぱなしにしておくわけにはいきません。
頭がパニックになっているとなかなか難しいかもしれませんが、まずは冷静になって、止水栓のありかを探してみてください。一番いいのはトラブルを想定して、止水栓のありかを元々知っておくことです。
大抵の場合は簡単に見つけることが出来ますが、中にはトイレの中に止水栓がない、なんていうこともあります。一度自宅のトイレの止水栓を探してみることをおすすめします。
トイレタンクからの水漏れ原因の究明
水が止まったら、次は原因の究明です。トイレの修理経験がなく、なおかつパニックになっているのならば、水道業者を呼んで調べてもらいましょう。
何しろ床は水浸しで、もしアパートの2階以上に住んでいる場合は、階下に迷惑がかかってしまいます。
次に水漏れの原因ですが、水を流した後にタンクから水があふれ出てくるのならば、水の流れの勢いがすごすぎてタンク内部の部品が耐えられず、水があふれ出したのかもしれません。
これが原因ならば、止水栓を少し閉めて水の勢いを軽減してあげましょう。もちろんすでにあふれ出してしまった後なら、タンク内で部品が故障しているはずです。
どの部品が故障しているのか、水道業者に頼んで調べてもらうか、もしくは自分で確認して修理する必要があります。
トイレタンク内の部品がずれてしまっていたり、自分で原因が特定できた場合、部品交換などで簡単に直る場合もあります。
また、よくあるトイレタンク内の水漏れトラブルとしては、水を節水するためにペットボトルを入れている場合がありますが、これがタンク内の部品に引っかかり、水漏れのトラブルが起きていることがありますので、取り除いておくことをおすすめします。
トイレタンクの水漏れ 自分で修理したことは?
トイレタンクの水漏れを経験したことのある、20代から60代へのアンケート調査によると、自分で修理したことのある人は28%、修理したことのない人は72%という結果です。
修理したことのある人の回答には、水漏れの原因がどこであるかを見極め、止水栓やパイプの連結部のナットの緩みをレンチで締めただけで解決したという人がいました。レバーハンドルが壊れているのがわかって、自分で治し方をネットで調べて水漏れを止めることができたという人もいます。中にはトイレタンクとパイプの接続部分から水漏れしているのがわかって、たまたま家にあったパテを使って応急処置をしたという人などもいます。
しかし、とりあえず自分で試行錯誤してはみたものの、どうにもできないと判断した、修理できるレベルを超えていた、わけがわからないままいじってしまい余計に水漏れがひどくなったという人などは、専門業者に依頼したそうです。また、修理の得意なご家族などに直してもらったという回答もありましたが、そもそもどこをどうすれば良いかわからないので、水漏れを発見してすぐに専門業者に依頼したと回答した人もいました。そのほか、トイレにヒビが入っている、老朽化しているという場合には、やはり専門業者に依頼したという回答でした。
トイレタンクの水漏れを自分で対処する方法
トイレタンクが水漏れしている場合、部品の劣化や損傷が原因であれば、自分で修理することができます。まずは、それ以上水が溢れないように、トイレタンクに補給する水を止めます。止水栓を閉め、落ち着いて、どこに原因があるのかを見極めましょう。原因がわかったら、自分で対処してみましょう。
タンク上部の手洗管の根本から水漏れしている場合は、パッキンの劣化が考えられます。タンクのフタを外し、スパナやモンキーレンチなどで手洗管を外します。古いパッキンを新しいものと交換すれば、水漏れは解消します。手洗管そのものが破損している場合は、手洗管をまるごと新しいものと交換することで対処できます。
タンクのフタから水漏れしている場合は、整流スポンジが劣化しているかもしれません。タンク裏にある整流スポンジを交換します。タンクのフタを外し、樹脂カバーを取ります。劣化している整流スポンジをきれいに取り除き、新しいものと交換することで対応できます。
便器内から水が出続けている場合は、ポールタップやゴムフロートの修理が必要です。ポールタップが機能しないと給水が止まりませんし、ゴムフロートがしっかりと閉まらないと便器へ流れる水が止まりません。調整するだけで対応できることもありますが、破損している、劣化している場合には、新しいものと交換します。ポールタップはスパナやモンキーレンチを使って交換します。ゴムフロートは、道具を使わずに交換できます。
水洗レバーから水漏れが見られる場合は、パッキンが劣化していることが考えられます。トイレタンクを外して、水洗レバーをスパナやモンキーレンチで取り外し、新しいパッキンと交換しましょう。
止水栓や給水管から水漏れしている場合は、パッキンが劣化していることが多いので、新しいパッキンに交換することで対処できます。配管自体が劣化している場合には、丸ごと取り換えると良いでしょう。
トイレタンクも普段のお手入れが大切
普段トイレの掃除をする際は、便器や床などを中心にするという人が多いと思います。
しかし、トイレのタンクや手洗い器の金属部分、その他の部品なども意外と汚れやすいポイントです。
ここでは、タンク周りのトイレ掃除についてご紹介します。
トイレタンクの掃除方法:事前準備編
トイレタンクの掃除をする場合、最初にタンク内の水を抜いておくと掃除が楽になります。
トイレタンクの水を抜く方法は、
・止水栓を閉める(マイナスドライバーが必要)
・水を流してタンク内の水を抜く
これだけです。止水栓を閉めずに水を流してしまうと、水があふれてしまうので必ず先に止水栓を閉めてください。
トイレタンクの掃除方法:外側編
トイレタンクの外側はホコリや水垢が残りやすく、レバーは触れる回数が多いため雑菌も気になる場所です。こまめな掃除を意識することが、トイレを清潔に保つポイントです。
タンクの外側全体を拭き掃除する
便器と比べると汚れにくいタンク周りですが、手洗い器から飛んだ水や手垢、ホコリなどは少しずつ付着していきます。清潔に保つために、1~2日に1回はレバーや手洗い器を含め、タンク全体をお掃除シートなどで拭き掃除するようにしましょう。
壁とタンクの間や配管部分は、カビや汚れ、ホコリが溜まりやすいポイントです。とくに夏場はカビが繁殖しやすいため、ときどき拭き掃除をして状態を確認してください。
手洗い器やレバーの水垢はクエン酸かクレンザー
水垢にはクエン酸が有効なので、クエン酸スプレーをかけて擦ると簡単に落とせます。落ちにくい水垢には、クエン酸をスプレーした後にトイレットペーパーでパックし、しばらく放置しておくと驚くほどきれいになります。
「ジフ」に代表されるクレンザーでこすり落とすのも効果的です。スポンジを使ってもいいですが、サランラップを丸めたもので擦ってもきれいに水垢を落とせます。
トイレタンクの掃除方法:タンクの蓋編
トイレタンクの蓋は、水濡れしやすいため黒カビが発生しやすい場所です。蓋の外側は普段の拭き掃除ができますが、内側はなかなか目につかないため、タンク内部の掃除をする際にまとめて掃除する習慣を付けておくとよいでしょう。
手洗い器が付いているタイプの掃除方法
手洗い器が付いているトイレタンクは、蓋に給水ホースが繋がっており、分離させてから蓋を外す必要があります。蓋を持ち上げるだけで給水ホースが外れるものもありますが、ナットが付いている場合は半時計回りに回して外してから蓋を真上に持ち上げてください。
蓋が外れたらトイレ用の洗剤を使って掃除をしていきます。水が流れる穴周辺は、汚れが溜まりやすいのでしっかりと掃除しましょう。
蓋だけタイプの掃除方法
蓋がかぶさっているだけのタイプの掃除は、とても簡単です。蓋を真上に持ち上げて外したら、手洗い器付きタイプと同じようにトイレ用の洗剤で洗います。
全体的にフラットな造りなのでとても掃除がしやすいですが、淵に汚れやカビが残りやすいです。誤って踏んだり倒したりして割ってしまうことがあるため、取り扱いには注意しましょう。
トイレタンクの掃除方法:内部編
トイレタンクの内部は目に付かない場所ですが、汚れ・黄ばみ・黒カビが非常に発生しやすいです。構造も複雑になっているため掃除が億劫ですが、放置するとカビと汚れの温床になってしまいます。3ヶ月に1度を目途に掃除するようにしましょう。
汚れやカビが酷くないときの掃除方法
数ヶ月に1回の頻度でトイレタンクの内部を掃除している場合は、カビや汚れが少なめです。黒カビが発生していても軽く擦れば落ちるので、トイレ用の洗剤を付けたスポンジで擦るだけでOKです。細かい部分は後回しにして、スポンジが入る広い部分だけを先に擦るとスムーズに掃除できます。
しつこい汚れやカビが多いときの掃除方法
スポンジで擦るだけでは落ちない汚れやカビが目立つときは、重曹を使うのがおすすめです。タンク全体に汚れとカビが広がっているときは、重曹をタンクの中に振りかけて豪快に掃除するのも効果的です。
弱アルカリ性の重曹で汚れが浮いてくるので、スポンジで少し強めに擦ればほとんどの汚れとカビが落ちます。
どうしても落ちない汚れにはサンドペーパー
重曹を使っても落ちない頑固な汚れは、サンドペーパーで削り落とすしかありません。しかし、サンドペーパーは洗うのではなく、トイレタンクの表面を「削る」ことで汚れを落としています。
使いすぎたり、強く擦りすぎたりするとタンクを傷めてしまうため、最終手段として考えましょう。
細かい部分は歯ブラシで掃除
パイプの隙間や細かい溝にも汚れやカビは付着しているので、スポンジで擦った後は歯ブラシで細かく掃除をしていきましょう。歯ブラシに重曹を付けて擦ると簡単に汚れが落ちます。
タンクの中は意外と複雑な造りになっており、無理な力がかかると破損してしまうこともあります。ある程度きれいになればよしとし、汚れを深追いしすぎてタンクを壊さないように気を付けてください。
洗浄剤でパパっと掃除可能!
どうしてもタンクの中を掃除する時間が取れない場合は、専用の洗浄剤で手早く掃除ができます。水が入った状態のタンクに規定量の洗浄剤を入れて数時間放置し、水を流すだけで水垢や汚れを落とせます。手洗い器付のタンクであれば、水が流れる穴から洗浄剤を入れるだけで蓋を動かさずに掃除ができます。
頑固な汚れや黒カビはすべて落とすことはできませんが、とても簡単にタンク内をきれいにできるので、汚れ防止用や、忙しいときの応急措置として活用するのがおすすめです。
結露にも注意
結露は冬だけではなく夏の暑い日が続くことでも起こります。中でもトイレは常に水がある場所なので、他の場所と比べて湿度が高くなりがちで、結露が目立つ場所の1つです。
トイレのタンクに結露が発生してしまうと壁や床が濡れてしまい、そこからカビが生えてしまうという問題が生じます。トイレタンクの結露の問題を解決するためにはどのような対策を取っていけばいいのでしょうか?
トイレタンクの結露を防ぐ方法
・結露を拭き取りながら様子を見る
タンク内に結露ができていたら、まずは乾いた布で拭き取るようにしましょう。それでも気になるようならタンクの下に雑巾などを敷いて、直接床に水滴が落ちないように心がけることも大切です。
また、結露が起こっている場所を把握しておいてください。結露ができているのはタンクや壁だけなのか、配管は問題ないか、などを押さえておきます。
・空気の循環を確認
トイレ内の空気循環はどうなっているのかを見ていきましょう。トイレ内の空気は「窓」か「換気扇」で循環されることが多く、備え付けられているものに応じた対応が必要です。
例えば窓は「トイレの中に新しい空気を入れる」役割がありますが、換気扇は「トイレの中にある空気を外に出す」効果が中心となります。これらのバランスが悪いとトイレ内に湿気がたまることが増えるため、トイレのドアをあらかじめ開けておくなどして空気の通り道を作ることが大切です。
・トイレタンクDIYして結露を減らす
ここまで紹介した方法でもタンクの結露が改善されないようなら、タンク内に手を加える方法もあります。
トイレタンクによっては内側に結露を防ぐためにあらかじめ発泡スチロールを貼り付けている場合があります。タンクに結露が発生しているということはこの発泡スチロールが備え付けられていないか、あるいは著しく劣化している可能性が考えられるため、「発泡スチロールの取り付け」を検討してみるのも良いでしょう。
本格的にDIYする余裕があるのなら、一度タンク内の水を空っぽにしてから、内側に発泡スチロールを取り付けます。もしタンクの結露がなかなか治らない場合は一度取り入れてみてください。
・配管関連の結露を減らす
配管部分でしっかりと確認していきたいのが、付着している水滴が「結露かどうか」を確認する必要があります。例えば配管部分に水滴が付いていた場合は「水漏れ」という可能性もありますよね。配管部分の接続面のパッキンの緩みから水漏れを発生させているケースも知っておき、万が一水漏れが原因となっていることがわかれば、早急に町の水道屋さんに連絡するようにしましょう。
トイレはできるだけ清潔に保ちたいものです。カビが生えてしまえば衛生的にもよくありませんから、早めに対策をおこなうようにしてください。
自分の修理でも直らない時は業者に依頼しましょう
トイレは、毎日何度も使うものなので、どんなに毎日きれいに手入れしていても、年数が経てばどうしても老朽化してきます。手洗管やポールタップ、止水栓や給水管などの部品や配管なども劣化してきます。
トイレの水漏れが起こるとパニックなる人も多いのですが、まず落ち着いて、どこから水漏れしているかを見つけることが大切です。トイレタンクを開けたこともない、という人も、水漏れの原因さえわかれば、先にご紹介したような方法で、自分で対処することができます。
しかし、どこを見ても水漏れの原因がわからない場合や、パッキンを交換したり、ナットを締め直したり、部品をきれいに掃除したのに水漏れが止まらないような場合には、止水栓を閉めてから専門の業者に依頼してください。わけがわからず、むやみにいじくり回してしまうと、状況がさらに悪くなってしまう恐れもあります。専門の業者であれば、何が原因で水漏れしているかを判断し、迅速に適切な対処をしてくれます。
また、そもそもDIY作業があまり得意ではないという人や、タンクの中を見てもどのパーツのどこをどうすれば良いか判断がつかないような場合には、止水栓をしっかり閉めてから業者に依頼しましょう。
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まとめ
トイレタンクの水漏れなどあって欲しくはありませんが、年数が経てば避けられない問題かもしれません。水が溢れだすと、いつ止まるかわかりませんし、2階以上に住んでいる場合には、下の階にまで水が漏れるのではないかと慌ててしまいがちです。
まずは、慌てなくて済むように、止水栓の場所を確認しておきましょう。止水栓を閉めれば、とりあえず水は止まるので、安心できます。また、一度はトイレタンクのフタを開けて、中にどんなパーツや部品があるのかを確認しておくのも良いでしょう。ホームセンターを訪れる機会があれば、トイレの交換パーツにはどのようなものがあるかも見ておきたいところです。
残念ながら水漏れしてしまったときには、どこから水漏れしているかを見つけて、ご紹介した方法を参考に、自分で対処してみましょう。原因がわからない場合、スパナやモンキーレンチを使ってもボルトやナットが回らないような場合には、無理をせずに業者に依頼することをおすすめします。
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